16:23.03867946 OCT. 2026
冒頭/社内カフェで人が過ごしている引き【要撮影・最優先】

#PLACE

それでも、集まる場所をつくる

—COOGEE OFFICE|会わなくても仕事が進む時代に、オフラインへ投資した理由。

会わなくても、仕事は進むようになった。

海外のブランドとのやりとりも、クリエイターとの連絡も、ほとんどが画面の中で完結する。COOGEEも例外ではない。

それでもCOOGEEは、2026年9月1日、神宮前二丁目に約200坪の拠点を構えた。ショールーム「NEDALY ROOM」、カフェ「THE PATH COFFEE」、そしてオフィス。すべて、人が実際に来る場所だ。

きっかけは、コスメブランドの日本総代理店事業を譲渡したことだった。プロダクトをブランドへと育ててきた実績を土台に、今度はCOOGEEのすべての事業をブランド化していく。そのために選んだのが、オフラインへの投資だった。

【鈴木コメント案・本人確認必須】

「画面の中で完結する仕事が増えるほど、実際に会って、手に取って、話す時間の価値は上がると思っています。だから、人が来る理由のある場所に投資しました」

——代表取締役 鈴木ヒロユキ

その一番奥にあるオフィスでは、約40名が働く。席は80。固定席とフリーアドレスを組み合わせ、会議室のほかに社内カフェやソファ席が点在する。

オフラインに投資するとは、具体的に何を選ぶことだったのか。進行と発注を担当した金野まほと、家具の提案を担当したインターオフィスの岡田に、オフィスを案内してもらった。

話し手

  • 金野まほ|COOGEE【要確認:部署・肩書き】

    新拠点プロジェクトの進行・発注を担当。

  • 岡田【要確認:フルネーム】|インターオフィス【要確認:肩書き】

    家具の提案を担当。

金野・岡田のポートレート【要撮影】

全部に、同じだけかけたわけではない

——お二人は、どう関わったのでしょうか。

金野:

私は進行と発注です。岡田さんから家具の提案をいただいて、社内で検討して決める。決まったものを、実際の発注や準備につなげていく役割でした。

岡田:

私は家具の提案です。方向性と、部屋ごとの用途と、予算。その三つを踏まえて、具体的な組み合わせを考えるところから関わりました。

——拠点全体に投資したとはいえ、すべての場所を同じようにつくり込んだわけではないそうですね。

金野:

そうですね。今回は、商品を見せる場所であるショールームを優先しました。オフィスは、予算のなかでできるところから整えていく進め方でした。

だからこそ、どこに力をかけるかは考えました。全部に少しずつかけるより、人が集まる場所と、毎日触れるものに寄せる。

岡田:

限られた予算のなかで、どの部屋に何を置くか。部屋ごとに役割がはっきりしていたので、提案はしやすかったです。【要確認:岡田さんの実感で差し替え】

波と虹

COOGEEという社名には、鈴木が初めて一歩を踏み出した場所の名前が使われている。込めたのは、チャレンジすることの大切さだ。そして、トレンドを扱う自分たちの仕事を、波に重ねてきた。

ロゴを手がけた八木保氏は、COOGEEを「波」と「虹」で表現した。

A wave is the force you catch — momentum, timing, agility.

It mirrors the market's pulse as trends rise, crest, and reshape the landscape.

A rainbow is the moment you pause — an alignment that reveals something rare and beautiful. That reveal builds the dream.

(八木保氏によるCOOGEEの着想より)

市場の波は、画面の中でも読める。 速さとタイミングが勝負の仕事は、オンラインのほうが向いている。

けれど虹は、人が会うところでしか生まれない。 ブランドとクリエイターが同じテーブルにつき、商品を手に取り、話しているときに、ふと姿を見せるものがある。新しい拠点は、そのための場所だ。

会議室の名前も、その延長にある。COZY、NOOSA、PASS、WORLD。どれも、機能を表す記号ではない。一見して何の名前か分からないほうが、文字が空間の一部として美しく収まる。名前の背景には、鈴木が波に乗ってきた場所の記憶がある。

部屋名のサイン。文字と空間の関係が分かるカットを一点、大きく【要撮影】

——プルーヴェの家具が多いのも、その考え方からですか。

金野:

パートナーとして関わっていただいている今野智弘さんとの関係や、八木さんの言葉やロゴも含めて、自分たちの器に何を選ぶかを考えていました。プルーヴェの家具を入れたいという思いは、会社として最初からあったものです。 そこから岡田さんの提案をいただいて、具体的な形にしていきました。

岡田:

プルーヴェの家具は、使うための構造が、そのまま形の特徴になっています。

たとえば「スタンダード」は、座ったときに大きな荷重がかかる後脚を太くしている。見た目の特徴と、道具としての役割がつながっている家具です。 毎日使う場所に置くには、それが一番大事だと思います。

NOOSA|打ち合わせの部屋に、仕事の相手がいる

cp_0827_125(NOOSA全景)
ネームサインとFiNGAiSMが家具と一緒に写る寄り【要撮影】

——6名の会議室です。

金野:

普段の打ち合わせで一番使う部屋です。プルーヴェの家具を中心にセレクトしています。

壁際には、普段お仕事でも関わっている千賀健永さんのFiNGAiSMのフィギュアを置いています。家具だけを見せる場所ではなくて、私たちの仕事に関わるものもある、COOGEEの会議室です。

岡田:

椅子の「スタンダード」は、木の背と座面にスチールの脚を組み合わせています。前脚と後脚で形が違うので、横から見たときにも特徴が分かる。

同じ椅子が並ぶ会議室では、その形が部屋全体の印象になります。

PASS|会議室として、撮影にも使える部屋

cp_0827_115(PASS全景)
ネームサイン、大理石の天板と脚のディテール【要撮影】

「PASS」という名前は、鈴木が長く波に乗った場所、THE PASSから来ている。

実は、カフェのTHE PATH COFFEEも同じ場所に由来する。同じ名前の店がほかにあったこと、そして日常の途中にある場所という意味を持たせるために、カフェは一文字変えてPATHとした。会議室には、元の綴りをそのまま残している。

街に開いた入口と、一番奥の会議室が、同じ名前でつながっている。

——NOOSAとは表情が違います。

金野:

ここも6名の会議室です。そのうえで、クリエイターの撮影や、アパレルやコスメの撮影にも使えるようにしました。

撮影で使うことを考えて、やわらかさが伝わる空間にしたかった。それで大理石のテーブルを選んでいます。

岡田:

KnollのSaarinen ダイニングテーブルです。一本脚なので足元がすっきり見えて、天板の輪郭から脚まで曲線がつながっている。

そこに「チェスカチェア」を合わせています。石の天板と、籐の座面と、金属のフレーム。NOOSAの木と黒とは、違う空気になります。

WORLD|座って、話すための部屋

cp_0827_001(WORLD全景)
ネームサイン、アームチェアとローテーブルの組み合わせ【要撮影】

カフェともつながるVIPルーム。機能の名前をそのまま掲げる代わりに、中央に「WORLD」の文字を入れている。

——ここだけ、家具の高さが違います。

岡田:

フリッツ・ハンセンの「アルファベットソファ」に、Vitraの「フォトゥイユ ド サロン」と「ゲリドン バ」を組み合わせています。

テーブルを挟んで向かい合う会議室とは、座る高さも、人との距離も違う。検討する部屋ではなく、話す部屋として組んでいます。

ロッカーを、空間の象徴にする

USMハラーのロッカー全景。大きさが伝わる引き【要撮影・必須】

——ロッカーにUSMハラーを選んだのは。

金野:

インパクトです。

ロッカーは、かなり場所を使うものです。だったらその大きさを生かして、空間の象徴になるように見せたかった。 日々使う収納でありながら、オフィスのなかで一番存在感のあるものにする。どんと見せるイメージでした。

いつも誰かがいる、社内カフェ

執務フリースペースA/社内カフェ。人が過ごしている様子【要撮影・必須】
執務フリースペースB/ソファのあるエリア【要撮影・必須】

——使い始めて、人が集まっているのはどこですか。

金野:

社内カフェです。いつも誰かがいます。

ソファのあるスペースでも、打ち合わせをしたり、お昼を食べたりしている人が多い。固定席とフリーアドレスの両方があるので、会議室も含めて、いろいろな場所が毎日使われています。

——来客の反応はいかがですか。

金野:

「羨ましい」と言っていただくことがあります。

家具が置かれた状態から、みんなが過ごす場所になってきた。 そういう感覚があります。

——進行と発注を担当して、一番印象に残っていることは。

金野:

【要取材|記事の最後の要。以下のどれか1〜2点を本人から】

  • 進行・発注で一番調整が必要だったこと
  • 家具が届いて印象が変わったもの
  • 使い始めてから気づいたこと

市場の波は、これからも画面の中で読んでいく。

それでも、社内カフェにはいつも誰かがいて、ソファでは誰かが昼食をとり、名前のついた部屋で打ち合わせが始まる。

波は、画面の中でも読める。虹は、ここでつくる。 COOGEEがオフラインに投資したのは、そのためだった。

OFFICE DATA

移転日
2026年9月1日
面積
約200坪
在籍人数
約40名
席数
80席(固定席とフリーアドレス)
併設
NEDALY ROOM、THE PATH COFFEE
拠点構想・意思決定
鈴木ヒロユキ(COOGEE)
進行・発注
金野まほ(COOGEE)
家具提案
岡田(インターオフィス)
Corporate Logo Design
八木保
Partner
今野智弘(NEXUSVII.)